MODULAR RAS BUFFER TANK
雑賀崎スマート畜養ステーション
魚は増やさない。売る日を選べるようにする。それがRASの本当の価値だ。
雑賀崎事務所の敷地に20t水槽4基と脱窒ろ過、冷却チラー、簡易建屋を備えた小型閉鎖循環(RAS)を置き、活魚在庫のバッファに徹する。RASは客の乗船不能による欠航は防げないため、価値は『高値日に出す・時化の日も出荷を止めない』一点に絞る。ふく養殖のマダイと青空市場の足赤エビ・ハモを陸上で保管し、案7の月額便の欠品も吸収する。水温・溶存酸素・アンモニアの自動記録はそのまま案8の輸出ロット履歴になる。2023年4月施行の陸上養殖業届出を取得して運営する。
世界の潮流
世界の陸上養殖市場は2025年62.6億ドルから2034年165.5億ドルへ年11.4%成長するが、米フロリダのAtlantic Sapphireは2025年通期で売上4,330万ドルに対し純損失1億9,120万ドル。ノルウェーの商業RAS160カ所超に対し、中小の勝ち筋は新設ではなく既存畜養への部分導入にある。
- ターゲット
- 大阪・京都の料亭向け活魚仲買、案7の月額便会員、時化で出荷が途切れる雑賀崎の底びき網漁業者53名、活魚単価を上げたい雑賀崎漁協
- 収益モデル
- ①畜養活魚=2,000円/kg×12,000kg=2,400万円。②漁業者からの有価買取再販=売上1,280万円(仕入832万円・粗利率35%)。③案7への欠品補填は社内振替とし外部売上に計上しない。
- 初期投資
- 初期4,500万円。20t水槽4基と脱窒ろ過2,000万円、チラー600万円、建屋700万円、排水処理400万円、非常電源600万円、センサー200万円。
- 3年目想定年商
- 3年目年商3,680万円=活魚2,000円×12,000kg(2,400万円)+買取再販1,280万円。欠航回避と残渣売却は初稿の誤りとして全額削除した。
- 連携先・許認可
- 和歌山県水産試験場(生残検証)、水産庁の陸上養殖業届出窓口、和歌山市保健所、雑賀崎漁協(有価買取契約)、県中小企業成長促進補助金(上限1,000万円・2/3)
- リスクと対策
- 停電とポンプ停止による全滅が最大リスク。非常電源と溶存酸素の二重警報を入れ、4基に分割して1基故障の被害を4分の1に抑える。夜間監視は釣堀事業部の早番と組み合わせ、新規採用2名の人件費800万円を運転費に計上する。
- 主要KPI
- 生残率95%以上、活魚単価2,000円/kg、時化日の出荷継続率100%、水質データのロット紐付け率100%
- STEP 1水産庁に陸上養殖業の届出を出し20t水槽1基で6か月実証
- STEP 2釣堀事業部と交代制の夜間当番表を作り生残率95%をSOP化
- STEP 3県成長促進補助金で4基へ増設し料亭仲買2社と年間契約